くさやのやまよ 伊豆大島
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 @ やまよ商店
  くさや製造販売
 〒100-0212
 東京都大島町波浮港1
 TEL : 04992-4-0024
 FAX : 04992-4-1765
  運営責任者:鈴木幸一
    info@yamayo.biz
  ◇くさやエッセイ
当店のお客様から以下の文章をいただきましたので、掲載いたしました。

――くさやエッセイ――

 もともと関東に住んだことがなく、くさやをはじめて食べたのがつい最近のこと。はじめて口にしたのは瓶詰めの焼くさや。その強いにおいにびっくりしたが、いやなにおいではなかった。食べれば食べるほど「はまる味」。今ではすっかりくさや好きになってしまった。
 さてはじめて食べたのが瓶詰めのくさやだったからか、開きのくさやの焼きたてはにおいが今ひとつもの足らない。今では開きをまとめて焼いて、身をむしり100グラムずつラップに包んで冷蔵庫に入れておく。いわば自家製の焼くさやを楽しんでいる。
 もともと料理好きだったので、輪島のうしる、タイのナンプラーなどの魚醤はなじみのある味。先日試しに作ってみたら大変おいしかった食べ方を紹介しよう。
 まずくさやを焼く。皮の方から焼くことや、焦がさない火加減ももう手慣れたものだ。身をむしり、保存容器にいれて、その上からナンプラーをふりかけ和える。
 うしるもナンプラーも、当然だが、大豆から作る醤油より塩辛い。だから香り程度振りかけるのである。それを一晩寝かす。
 翌日の食事のとき、その容器のふたをとるときが楽しみというものだ。かなり強烈なにおい。けどこのにおいがくさや好きにはたまらない。
 ぼくは酒を飲めないから、主に白い炊きたてのご飯と食べる。普段は小食なぼくもこれだと何膳でも食べてしまうほど。
 うしる、しょっつるといった日本の魚醤より、ナンプラーの方が手に入りやすいし、発酵臭が強い。くさやのナンプラー和え、一度おためしあれ。ちょっとおいしいですよ。

――くさやエッセイ第二回――

 くさや好きだが酒を飲まないぼくは、白いご飯でくさやを食べる。しかしそれだけではなにやらもの足らない。くさやの発酵臭がとにかく食欲を誘う。一度むしったくさやで炊き込みご飯をつくろうと思ったが、家人の猛烈な反対に遭うことが目に見えていたのであえなく断念した。
 しかし、最近くさやを用いた料理を思いつき、食べてみるとなかなかおいしいのでそれをご紹介しよう。くさやのチャーハンである。
 まず、まな板の上でむしったくさやを細かく刻んでおく。中華鍋を熱してサラダオイルを少々、まず溶き卵を入れて炒り卵をつくり別の器にとっておく。
 さてここからがワンポイント。その中華鍋を裏返して水道水で冷ますのである。冷まして冷たくなった中華鍋にみじん切りのにんにくとサラダオイルを入れる。冷たい状態からにんにくを炒めた方がにんにくのいい香りが出るというのはイタリアンの常識なのである。
 にんにくの香ばしい香りがしてきたら、ここに先ほどのくさやを入れ香りが立つまで炒める。そこへ刻みネギを入れてさっと油をからめたら、ご飯と先ほどの炒り卵を入れお玉でご飯の固まりを崩すように手早く炒めてゆく。
 ご飯がほぐれ、いい感じにご飯がぱらぱらの状態になったら、鍋肌にナンプラーを少し。しょう油ではなくナンプラーを使うのが何よりおいしい。くさや自体に塩気があるし、ナンプラーは元々塩気が強いから、香りだしのつもりで入れるとよい。
 これをお皿に盛ってできあがり。なお、ご飯は冷やご飯ではなく熱いご飯の方がぱらぱらに崩れやすく手早く調理しやすいようである。
まだ、つくったことはないのであるが、同様にごま油でくさやを炒めてビビンバとして食べる、あるいはチャーハンを炒めるときに腐乳を少し味付けにつかうなど応用ができそうである。
 くさや好きの方はいちどお試しあれ。ご飯全体がもうくさやのあの風味。ちょっとおいしいですよ。

――くさやエッセイ第三回――

先日、くさやのチャーハンを紹介したが、やはりつくって食べるほどにおいしい食べ方である。くさやの風味と味がご飯と一体になること、油で炒めることでくさやの風味が増すことが何よりの旨さの秘密である。
というわけで、今日はくさやのビビンバをご紹介しよう。
なに、作り方はチャーハンとそれほど変わらない。
まず、やはり冷たいままの中華鍋におろしにんにくとごま油を入れる。韓国料理店でビビンバを食べるとき、あらかじめご飯にごま油をなじませてあることがあるが、それをするくらいならくさやを炒めるときのごま油を心持ち多めに使った方がよりおいしい。
にんにくのほどよい香りが立ってきたら、先にみじんに切っておいた焼きくさやをいっきに鍋に入れ強火ですばやく炒める。
さて調味料であるが、韓国料理といえば何にでもコチュジャンをかけてしまう。しかし、コチュジャンの癖が強すぎてくさやの風味が負けてしまうのではないかと思った。やはり香り付け程度のナンプラーを鍋肌に落とし一混ぜして火を止める。
あらかじめ大きめの丼にご飯を持っておき、油ごと余すことなく炒めたくさやを乗せる。そこへ、すりごまをふりかけるのであるが、多すぎるくらいかなと思うくらい振りかけてしまってかまわない。炒めたくさやの風味は強く、少々のすりごまでごまの味が勝ってしまうことはない。
ビビンバであるから、やはり丹念にスプーンで混ぜて食べる。やはりくさやのチャーハンのときと同じく、ご飯全体がくさやの風味でこれがこたえられない。
しかも、チャーハンより意外とあっさり仕上がったから、チャーハンは少し胃に重いなと思うときにはお勧めの一品である。
さて、やはり韓国料理の応用なのであるから唐辛子の辛みが欲しい。何かいいものはないかと冷蔵庫をのぞいたら、唐辛子を発酵させたあまり辛くない少し酸味のある唐辛子のペーストがあった。もちろん普通に市販されているからスーパーの調味料の棚でたいていは見つかるものである。
これはさほど辛みはなく唐辛子の風味が生きている調味料だからやはり多めに混ぜた。
ほどよい辛みと、チャーハンよりかえってコクのある旨みがあってぼくはいっきに平らげてしまった。
*ちなみにチャーハンのときも、ビビンバのときも一人前青むろ片身一枚程度と思っておけばいいだろう。青むろ特大の片身一枚だとやや多いかもしれない。
くさやのビビンバをつくってみて、あらためて油とくさやは相性がいいこと、
油で炒めることで非常にいい香りが出ることを知った。
くさやのビビンバ、韓国料理に不慣れな人でもこれならつくりやすい。
一度お試しあれ。ちょっとおいしいですよ。

――くさやエッセイ第四回――

ぼくは元々西日本生まれで、今も住まいは西日本である。にも関わらず、くさやと納豆が大好きである。
発酵食品はとにかく旨みがあって、よく食べる。普通の人ならブルーチーズは苦手かもしれぬが、あの独特の黴の香りが何ともいえない。
そして、発酵食品と発酵食品の取り合わせはおのずとよく合うものである。たとえば、チーズとわさび漬けはよく合う。チーズの発酵臭と酒粕の発酵臭の取り合わせがなかなかよい。
今回は、くさやと納豆との相性の良さをご紹介しよう。
まず、中華鍋やフライパンを熱く熱しておき、そこにやや多めのごま油を落とす。そして身をほぐし細かく刻んでおいたくさやを炒める。少し焦げるくらいがよい。
油とくさやの相性の良さを以前書いたが、やはり炒めることでくさやの香り油に移りよりよい香りがするようになる。
あらかじめ練っておいた納豆にその炒めたくさやを混ぜ改めて練り直す。塩気が少し足らないようならば、やはりナンプラーで味を調える。
単純な料理だがこれがなかなかにおいしい。小さめのどんぶりにご飯を盛り、納豆を全部のせて食べる。これがやはりなかなか食の進む食べ方である。
納豆好きなので一度に150g(三パック分)の納豆を食べるのであるが、この分量に青むろ特大の片身の三分の二くらいが目安である。くさやはできるだけ細かく刻んでおくのがよい。
普通の人は納豆に油を混ぜることにちょっと意外な思いをするかもしれないが、これはなかなか理にかなった食べ方であるし、しかもおいしい。
というのは大豆に含まれるビタミンEは油溶性のビタミンなので油分と一緒にとるとよく吸収されるのである。そして納豆とごまの相性はいいから、なんと言ってもごま油を使うのがよい。
おなかが空いてたまらないとき、この「くさや納豆ご飯」を一気に食べると何か力がわいてくるような気さえする。
焼き納豆というものがあるから、納豆とくさやを一緒に炒める食べ方も考えたのであるが、納豆は熱を加えると血栓を溶かす成分が失われるとのこと。だから敢えて納豆は炒めない。
とまれ、簡単にできる料理だし、食の進まないときでもこの発酵臭の取り合わせが何ともたまらない。
ちなみに、以前にも書いたが焼きたてのくさやは発酵臭が今ひとつなので、焼いた後、身をほぐし耐熱容器に入れる。そして日本酒を少し加え、ラップを二重にかけて一分ほど電子レンジにかけ一晩冷蔵庫で眠らせると旨さが引き立つ。
一度お試しあれ。ちょっとおいしいですよ。

――くさやエッセイ第五回――

前回、発酵食品と発酵食品の相性の良さを言ったが、ものは試しとくさやのチーズフォンデュ風を作ってみた。
焼いて身をほぐしたくさやに、香りの強い溶けるナチュラルチーズをたっぷり乗せチンするだけである。
しかし、これが旨い!
ならばということで、くさやピザというものを考えた。
まずピザシートにくさやを乗せるのであるが、ほぐした身をみじんではなく、やや粗めに刻むのがポイント。食べたときの歯ごたえのある食感がおいしいのである。
後はピザ用のナチュラルチーズを乗せ、180℃のオーブンで10分ほど焼く。
カッターで切り分けてエクストラバージンのオリーブ油をたっぷりかけて食べる。さしずめくさやは日本のアンチョビである。
これもまた旨い!
いずれも、発酵臭の強いチーズを用いるのがポイント。
一度お試しあれ。

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